ラック当たりのGPU数は増加し続けており、ダイ(die)の数はそれをはるかに上回るペースで増えています。
ラックの総消費電力は1MWに達すると予想され、3つの重大な課題に直面します。
1つ目は、より小型のフォームファクターにおける高電圧DC-DC変換です。
2つ目は、GPUコア電源に求められる、より高い静電容量密度と、より高速なdi/dt応答特性です。
最後に、多数のPTH(Plated Through-Hole)の間に Embedded MLCCを配置しながら Power Integrityを維持する必要があります。
1MW Rack向けサムスン電機のコンデンサソリューションをご紹介します。
① High Voltage DC-DC Converterによるラックのスペース制約克服
高効率電源システムの構成では、GPU Computing Board 上に HV DC-DC Converter を搭載できます。
1Mega Watt 級の高密度ラック電源システムでは、MOSFETの高速スイッチング回路で発生する Spike noise を抑制する Snubber capacitor の役割が重要です。Spike noise は電力システムのPI(Power Integrity)に悪影響を及ぼし、MOSFETなどの電力素子に Stress を与えて信頼性にも影響します。Ceramic capacitor の Low ESL の特徴は Film capacitor に比べ著しく低く、超高周波の寄生高調波や急激なサージ電流を即座に吸収する優れた応答特性を備えています。高電圧印加時の DC-Bias 効果による実効静電容量の低下は、適切な誘電体(例:C0G/X7R)の選定と並列接続配置によって十分に克服ができます。また、限られた空間における単位面積当たり capacitance density も、Ceramic capacitor の方が優れています。結果的に、小型でESL性能に優れたCeramic capacitor は、高圧 DC-DC Converter の電力密度を最大化し、スイッチング損失を最小限に抑え、1MW データセンターラック電源の安定的運用を支えるコア素子です。
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Part Number | CL55C543JI6MPN#, CL43B473KIURNW#
② GPU Core Power向け小型・高容量MLCCのご提案
GPUに必要なMLCCの静電容量密度は、毎年少なくとも2倍に増加しています。
GPUの消費電力は、GPUパッケージ面積(Core電源部)をはるかに上回るペースで増えています。
つまり、より多くのコンデンサが必要になる一方で、それらを配置するスペースは不足しています。
さらに、 VPD(Vertical Power Delivery) を適用する場合、MLCCを配置できるスペースは一層制限されます。
以下は、静電容量密度を最大化する方法を検討したシミュレーション結果です。
「AI MLCC’s Law」:GPU当たりに必要なMLCC静電容量は毎年2倍に増加。100x100の領域に0603
Maximize cap density vs Impedance
Total MLCC count and capacitance available in 100x100 core power area
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MLCC | Usage (pcs) |
Capacitance value(uF) |
Density | ESL |
|---|---|---|---|---|---|
| 0201 10uF | 19,000 | 190,000 | ● | ●●● | |
| 0402 47uF | 7,900 | 371,300 | ●●● | ●● | |
| 0603 100uF | 4,200 | 420,000 | ●●●● | ● |
100㎌を配置すると密度は最も高くなりますが、ESLが高すぎます。
一方、0201 10㎌はESL特性に大きく優れるものでありますが、静電容量密度が低すぎます。
0402 47㎌は、静電容量密度とESLの最適なバランスを実現します。
Optimal points
| 0201 10uF | 0402 47uF | 0603 100uF | Total | Capacitance value(uF) |
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|---|---|---|---|---|---|---|
| 0201 only | 19,000 | 19,000 | 190,000 | |||
| 0402 only | 7,900 | 7,900 | 371,300 | |||
| 0603 only | 4,200 | 4,200 | 420,000 | |||
| Mix | Option 1 | 3,844 | 4,489 | 992 | 9,325 | 348,623 |
| Option 2 | 2,304 | 2,500 | 2,352 | 7,156 | 375,740 | |
Part Number | 03X106MS, 05X476MS, 10X107MS
近年の推論(inference)サーバーでは、より高いdi/dtが求められるため、インピーダンスを低減する目的で0201 10㎌の数量を増やしました。これは、0201 10㎌自体のESLが低いためです。
また、静電容量を補うために静電容量密度の高い0603 100㎌を追加した結果、総静電容量は減少した一方、インピーダンス特性は改善しました。
最終的には、容量(0603 100㎌)とインピーダンス(0201 10㎌)の Trade-off を考慮した最適の設計が必要です。
3種類のコンデンサを同数で使用した場合、かえってインピーダンスが悪化し、組み合わせ比率が極めて重要であることが示されます。
もう1つの問題は、GPUへより多くの電力を供給するため、PTHピッチ(間隔)がますます狭くなっていることです。
そのため、0201や0402のような小型パッケージで静電容量密度を高めることが重要になっています。
PTHピッチより大きいコンデンサを使用すると、PCB上に追加の配線(routing)が必要となり、ESLが増加します。
前述のとおり、推論サーバーではより高速なdi/dtが求められるため、より小型のパッケージで低ESLを維持しながら高い静電容量を確保することが重要です。
③ Embedded MLCC技術
PCB内部にコンデンサを埋め込む方式は、静電容量密度を高めると同時に、ESL(等価直列インダクタンス)を低減できる非常に効果的なソリューションです。
当初は複数のPTH(めっきスルーホール)の間にMLCCを垂直に配置する方式を検討しましたが、PTHピッチが2 mmと広すぎるという問題がありました。
その後、MLCCを水平実装で外部電極を通して電力を供給すると、PTHが不要となり、電源供給ピッチを狭めて電気的性能を向上ができます。
Horizontal vs Vertical Embedding
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